最近話題の本「嫌われる勇気」を読みました。アカチャンが生まれて、物事を捉える視点がお母さんになったので、心に残った部分も子育てに活かせそうなところばかりです。子育て本を読むのもいいけど、こういう本から子育てのヒントを得られることもあるのかな?
「過去に原因があるのではなく、今目的があるのでその行動に出る」「過去や未来を気にするのは現在を一生懸命生きていないから」「他者の課題を自分の課題にしない」「人には上下関係はなく親子や上司と部下ですら縦の関係ではなく横の繋がり」「他人に貢献することでのみ人は幸せになれる」みたいなことが、対話形式で具体例を示して分かりやすく書かれています。心理学初心者で自己啓発本初心者のハマ子にもとてもわかりやすかった一冊です。
子育てをする上で覚えておこうと思ったことは…
①親から虐げられた子どもが非行に走る、不登校になる、自傷行為に走るのは、フロイト的原因論によれば「親の育て方の結果」だが、アドラー的な目的論では「子どもが親への復讐という目的をかなえている」と考える
②子どもが勉強しないのは子どもの課題なので、勉強は本人の課題であることを伝え、勉強したいと思ったときはいつでも援助することを伝えておくにとどめる。子どもの課題に土足で踏み込んだり口出ししてはいけない。「馬を水辺に連れて行くことはできるが、水を呑ませることはできない」
③褒めるという行為は「能力のある人が能力のない人に下す評価で、自分よりも能力の劣る人間を操作すること」なので、子どもや部下は褒めてはいけない。褒められたいという感情は縦の関係を前提としているが、対人関係はすべて横の関係とすることをアドラー心理学では提唱する。「ありがとう」という感謝や、「嬉しい」という気持ち、「助かった」というお礼の言葉を使うことが横の関係に基づくアプローチ。
④子どもが「自分には価値がある」と思えるように育てる。人は他社に貢献したと思えた時に自己肯定感が生まれるので、評価して褒めるのではなく、感謝やお礼の気持ちを伝える。
⑤自己肯定ではなく自己受容できるように育てる。60点の自分に「今回はたまたま運が悪かっただけで、本当の自分は100点取れる」と言うのが自分肯定、60点の自分をそのまま60点として受け入れた上で「100点に近づくにはどうしたらいいか」を考えるのが自己受容。
⑥人は皆「特別な存在」でありたいと願う。そして多くの子供は最初「特別によくあろう」とする。そしてそれが叶わなくなった場合次に「特別に悪くあろう」とする。目的は、普通であることを脱して特別な存在になるため。だから、子どもの問題行動を叱っても「叱ることを通して子どもに注目を与えている」ことにしかならず、問題行動はなくならない。子どもには「普通であることの勇気」を教える。「普通であることは無能であることではない」
⑦アドラー心理学の考えを実践するには、これまで生きてきた人生の半分の期間が必要
長崎で起きた凄惨な事件の報道を見ていると、この本に書いていた①にすごくリアリティがあって怖かったです。子どもの幸せを願わない親なんていないと思うけど、その方法がわからない親は沢山いるんだと思う。私もまだ母親になって1年未満の初心者マークなので、右も左も分からない状況です。家族や友達や地域の方に支えられて、何とか母親という役回りを演じているだけの人間な気がします。